ベークライ加工例(その2)
加工例07 加工例08 加工例09 加工例10 加工例11 加工例12
加工例07
材料名:布入りベークとジョイントシート
一見すると、ベークでできた製品にはみえませんが、うえに見える、灰色(グレー)の品は、昔であればアスベ ストを用いていた場所です。ベークライトは硬いのでつぶれてくれません。このことは、密封(シール)ができな いことを意味しています。使用してる場所は、油が通過しているところ、ですから、密封をしてあげねばなりませ ん。そこで、このジョイントシールの出番です。このジョイントシートは薄く、ベークライトを成型しているとき に、接着をしています。貼り付けているのです。そして、このジョイントシートは、密封を目的に締め上げると、 このジョイントシートはごくわずかに変形をいたします。この変形はシール、密封作業にはなくてはならぬもので す。 ベークライトの硬さと耐熱性がこの目的を達成しています。
加工例08
材料名:
これは、加圧圧縮成型と呼ばれる方法で作られたベークのパイプです。したがって、紙ベークでも布ベークでも 、黒でも原色でも製作は可能です。これは、ロッド棒と呼ばれる、鉄を芯金にして、これに紙ベークの原料である レジンペーパ-と呼ばれる紙を巻きつけ、(もっともこの紙には、ベークの原料である、フェノール樹脂が塗布さ れていることは言うまでもないことですが。)これを金型の中にいれ、圧縮と同時に加熱して、成型をします。金 型から離型したときに、すばやく、芯金である鉄芯を抜き取ります。そして、この芯金が引き抜かれた後が、ベー クライトのパイプの内径ということになります。外径にあたる部分は、パーティング部分にバリがありますので、 これを、取り除くために、セーターレース加工を施しますとパイプができあがります。このパイプを任意の長さに 切断したものが、この写真です。
加工例09 切削加工品
材料名:布入りベーク原色
この品物は布ベークの丸棒から削りだしました。ごらんになるとおわかりのように、シャフトをこの中に入れて 、ある程度の力仕事をする場所に使用されるわけです。ベークライトは樹脂の中では剛性のある部類に属します。 つまり、電気絶縁ができて、他のプラスチックに比べれば、剛性がある。これがこのベークライトが採用された理 由です。
加工例10 切削加工品
材料名:布入りベーク原色
ベークライトの板から切削をしました。右側も左側も同じ製品を写真にとりました。写真の中の丸い品は、右の 写真の中の丸い品と左の写真の中の丸い品の写真は色がずいぶん異なります。そう、板を切削しましたものですか ら、少し時間が経過しますと、写真のように赤くなります。この部品は木型の中に組み込まれる部品なのです。お 客様はきになさらないとのことです。
加工例11 木材にベークライトを含浸
材料名:ベークライトと木材の混合
木材を乾燥させますと、そう、生木の時には水分の含んでいた。地中から水分を木の隅々まで行き渡らせていた 人で言えば、血管の部分が空洞になってしまいます。この空洞にベークライトを含浸させますと、木の風合いを保 ったまま、かなり硬い木になります。どうやってこのベークライトを含浸させるかと聞かれそうですね。お答えし ましょう。材木を真空の中で乾燥させます。するとこの、水が通過していた血管の部分の中も真空状態になります。 ここへ、ベークライトを注入するわけです。
加工例12 黒ベークライトに彫刻
材料名:黒ベーク原色
ベークライトの板に文字を彫刻してございます。つまり銘板です。なぜ、テプラに代表されるようなもので代替 しないのかですが、この銘板を使って構成された機械は計測器で、20年ぐらいは使いたいとの要望です。ベークラ イトを彫って文字にしているわけですし、色を充填していますので、20年の長きに渡ってしようできるとは思いま せん。ですが、その色が落ちても彫られているわけですから、へこんでいれば、何が書いてあったのかは、見れば わかるというものです。そのことにより、ベークライトを採用しましたとのこと。